高齢者・障害者・要介護者など「災害時要配慮者」は、一般の防災対策に加えて特有の準備が必要です。内閣府「避難行動要支援者の避難行動支援に関する取組指針」では、要配慮者が日常から地域とのつながりを持ち、個別の避難計画を作成することを推奨しています。災害対策基本法に基づく「避難行動要支援者名簿」制度では、市区町村が要配慮者の名簿を作成し、民生委員・自治会・消防署などの「避難支援等関係者」に事前提供することで、災害時の迅速な安否確認と避難支援を実現します。名簿への登録は任意ですが、一人暮らしの高齢者や要介護度3以上の方、身体障害者手帳1・2級をお持ちの方は特に登録が推奨されています。さらに一歩進んだ対策として「個別避難計画」の作成があり、ケアマネジャーや地域の支援者と連携して、避難のタイミング・経路・支援者の役割を事前に取り決めておきましょう。ハザードマップでご自宅の浸水リスク・土砂災害リスクを確認し、高齢者等避難(警戒レベル3)が発令された段階で避難を開始できるよう備えておくことが重要です。
高齢者・要介護者の防災で見落とされがちなのが「服薬管理」と「医療的ケア」です。持病の薬は最低7日分(政府推奨)を備蓄し、薬の名前・用量・服薬スケジュールを記載した「服薬リスト(お薬手帳のコピー)」を防災袋に必ず入れておきましょう。災害時は薬局での処方が困難になるケースがあり、お薬手帳があれば他の医療機関でも処方を受けやすくなります。在宅酸素や医療機器を使用している場合は、停電対策として電力会社への事前登録と、機器メーカーへの災害時サポート確認も必須です。食料・水は政府推奨の最低3日分(可能なら1週間分)を備蓄してください。
List Withでチェックリストを作成すれば、ケアマネジャーや家族とリストを共有し、役割を分担して準備状況を確認できます。定期的に見直しを行いましょう。
大人
子ども
要配慮区分を選択してチェックリストを確認
処方薬の備蓄・お薬手帳のコピー・在宅酸素の停電対策など、高齢者・要配慮者に不可欠な医療関連の防災準備
服薬リスト(お薬手帳のコピー)
1
薬の名前・用量・服薬スケジュールを一覧化。被災時に他の医療機関でも処方が受けやすくなる
かかりつけ医・薬局の連絡先も記載しておくと安心
処方薬(慢性疾患薬)
7日分
高血圧・糖尿病・心疾患など持病の薬を最低7日分備蓄。災害時は薬局での処方が困難になる
主治医に相談して多めに処方してもらう「お薬の前借り」も可能な場合がある。最新情報は主治医に確認
市販常備薬(解熱剤・整腸剤・鎮痛剤)
1
避難先での発熱・下痢・疼痛への対応に
点眼薬・外用薬
1
眼疾患・皮膚疾患の継続治療に。処方薬の場合は予備を
医療機器(血圧計・血糖測定器等)
1
慢性疾患の継続管理に。電池駆動タイプが停電時に安心
在宅酸素・医療機器の停電対策
1
在宅酸素療法や医療機器使用者は停電で生命リスク。電力会社への優先停電復旧登録と機器メーカーへの災害時対応確認が必須
「電力会社への人工呼吸器等使用者登録」は無料。対象者は早めに手続きを(最新情報は電力会社・自治体に確認)
ハザードマップ確認・福祉避難所の把握・避難行動要支援者名簿への登録・個別避難計画の作成
ハザードマップの確認・印刷
1
自宅の浸水深・土砂災害リスク・避難所の位置を事前把握。国土交通省「重ねるハザードマップ」で確認可能
市区町村のハザードマップは自治体窓口または公式サイトで入手できる
福祉避難所の確認
1
一般避難所での生活が困難な要配慮者向けの特別な避難所。事前に場所・受入条件・連絡先を確認しておく
福祉避難所はすべての要配慮者が直接避難できるとは限らず、市区町村が調整する場合がある。事前に自治体の担当窓口(福祉課・高齢者課等)に確認すること
避難行動要支援者名簿への登録
1
災害時に地域の支援者が迅速に助けてくれる仕組み。自治体の福祉課・高齢者課で申請可能
登録後も年1回程度の確認・更新が望ましい。登録は任意だが、要配慮者には強く推奨
個別避難計画の作成
1
避難のタイミング・方法・支援者を事前に取り決めた計画書。ケアマネや地域支援者と一緒に作成
内閣府のガイドラインに基づき、市区町村が作成支援を行っている場合がある
避難経路の確認・練習
1
車椅子・歩行器での通行可否、段差・坂の確認が必要。夜間でも歩ける経路を複数確認
近所の支援者(民生委員・隣人等)と一緒に歩いてみると安心
地域支援者・近隣の連絡先リスト
1
民生委員・ケアマネ・隣人・訪問ヘルパーの連絡先をまとめておく。停電時も使える紙のリスト
大人用紙おむつ・車椅子補修部品・補聴器電池・入れ歯ケアなど、介護生活を継続するための備蓄品
大人用紙おむつ・尿とりパッド
21枚
避難所でのトイレ移動が困難な場合に。1日5〜8枚 × 最低3日分(可能なら7日分)
清拭用ウェットシート(大判)
3パック
断水時の身体拭き・陰部洗浄に。低刺激タイプがおすすめ
車椅子の補修部品・空気入れ
1
パンクや部品破損に備えて予備を。避難路でがれきが散乱する可能性がある
杖・歩行器・補助具の予備
1
主な歩行補助具が破損・紛失した場合の予備。折り畳み式の携帯杖は非常袋に入れやすい
補聴器・電池の予備
3セット
補聴器の電池は消耗が早い。避難生活では情報収集に補聴器が必須
眼鏡の予備
1
避難時の眼鏡紛失・破損リスクに備えて予備を用意
入れ歯・洗浄剤・保管ケース
1
食事・会話・健康維持に不可欠。洗浄剤と保管ケースもセットで非常袋に
嚥下機能に配慮した柔らかい食品・とろみ剤・栄養補助食品など、高齢者の食事ニーズに対応した備蓄
飲料水(ペットボトル)
9リットル
1人1日3リットル × 最低3日分(政府推奨は1週間分)。高齢者は脱水しやすいため多めに
柔らかい食品・流動食(レトルト粥・スープ等)
9食分
咀嚼・嚥下が困難な高齢者に対応した食品を3日分以上。一般の非常食は硬くて食べられない場合がある
お住まいの方の飲み込み状態(とろみの必要性等)に合わせて選ぶこと
とろみ剤
2袋
嚥下機能が低下した高齢者の誤嚥防止に必須。水・飲み物・スープに添加する
栄養補助食品(エンシュア・カロリーメイト等)
6本
食欲低下時の栄養補給に。少量でカロリーを摂取できるタイプが便利
携帯トイレ・皮膚保湿剤・マスク・救急セットなど、避難生活での衛生管理と身体ケア用品
携帯トイレ・簡易トイレ
15回分
断水時や避難所トイレまでの移動が困難な場合に。1日5回 × 最低3日分が目安
皮膚保湿剤・軟膏
1
高齢者は皮膚が乾燥しやすく、かゆみ・傷からの感染リスクが高い。避難生活での皮膚トラブル予防に
マスク
10枚
粉塵・感染症対策に。高齢者・要配慮者は免疫が低下していることが多く、感染リスクへの配慮が重要
救急セット(絆創膏・消毒液・包帯)
1
避難時のケガ・すり傷の応急処置に。高齢者は皮膚が薄く出血しやすいため必携
使い捨て手袋
20枚
介護ケア・おむつ交換・衛生管理に。ニトリル製が耐久性が高い
携帯ラジオ・モバイルバッテリー・緊急連絡先カードなど、停電時の情報収集と安否連絡の手段
携帯ラジオ(電池式)
1
停電時の避難情報収集に必須。補聴器対応タイプもある
モバイルバッテリー(大容量)
1
スマホ・補聴器・電動車椅子コントローラーの充電確保に
緊急連絡先カード
1
家族・ケアマネ・かかりつけ医の連絡先を記載した紙カード。認知症等でスマホ操作が困難な場合に特に重要
防水のラミネート加工がおすすめ
防災ホイッスル
1
転倒・閉じ込め時に大声を出せない場合でも救助を呼べる
保険証・介護保険証・ケアプラン・障害者手帳のコピーなど、避難先で医療・福祉サービスを受けるための書類
保険証・介護保険証のコピー
1
避難先での医療受診・介護サービス利用に必要
ケアプランのコピー
1
被災後も継続的な介護サービスを受けるために必要な情報
ケアマネジャーに相談してコピーを入手しておく
身分証明書のコピー
1
避難所での本人確認に
現金(小銭・千円札)
1
停電で電子決済・ATMが使えない場合に備えて。自動販売機でも使える小銭を多めに
ハザードマップで自宅のリスクを確認し、福祉避難所と避難ルートを事前に確認します
お薬手帳のコピーや服薬リストを作成し、防災袋に入れます
介護用品・食料・水など、要配慮者に必要なアイテムをリストに沿って揃えます
ケアマネジャー・家族・近隣支援者とリストを共有し、役割を分担します
薬の賞味期限・介護用品の状態・名簿登録状況を定期的(年1〜2回)に確認します
福祉避難所は必ずしも直接避難できるとは限りません。多くの市区町村では、まず一般避難所へ避難し、そこから個別に福祉避難所への移送が調整されます。事前に市区町村の高齢者課・福祉課に確認し、自分が利用できる福祉避難所の場所と手続き方法を把握しておくことが大切です。
政府(厚生労働省)は最低7日分(1週間分)の備蓄を推奨しています。慢性疾患の処方薬は主治医に相談して多めに処方してもらうことができる場合があります。具体的には、定期受診の際に「災害に備えて予備を持ちたい」と伝えると、数日分多く処方してもらえるケースがあります。また、複数の薬を服用している場合は、それぞれの薬名・用量・服薬タイミングを記載した服薬リストを作成し、お薬手帳のコピーとともに防災袋に入れておきましょう。詳細は主治医・かかりつけ薬局にご相談ください。
市区町村の高齢者福祉課・障害福祉課・地域包括支援センターに申請します。登録すると、民生委員・自治会・消防署などの支援者が災害時に優先して助けに来てくれます。登録は任意ですが、避難に支援が必要な方には特に推奨されています。
認知症の方は状況が理解できず、パニックになったり自分の意思とは逆の行動をとったりすることがあります。服薬リストと既往歴・ケアプランのコピーを防災袋に入れ、緊急連絡先カードを本人の衣服に縫い付けておくことが有効です。また、外出癖がある場合は徘徊対策のGPSセンサーの携帯も検討してください。
まず電力会社への「人工呼吸器等使用者」の登録を行ってください(無料)。登録すると停電復旧を優先してもらえます。また機器メーカー・かかりつけ医・訪問看護ステーションと災害時の対応を事前に相談し、携帯用酸素ボンベの確保も検討してください。詳細は主治医・電力会社・市区町村に確認してください。
柔らかいレトルト粥・スープ・ゼリー状食品を中心に3日分以上備蓄しましょう。とろみ剤も必ず用意し、水・飲み物・スープに添加することで誤嚥リスクを下げられます。一般的な避難所で配給される食事(おにぎり・カップ麺など)は食べられない場合があるため、個別の備蓄が特に重要です。
高齢者・虚弱高齢者と要介護者・障害者を切り替えるだけで、それぞれの状況に合ったアイテムリストと必要数量が表示されます。ストーマ用品・介護用具など専門的なアイテムも漏れなく確認できます。
服薬リスト・処方薬の備蓄・医療機器の停電対策から、福祉避難所の確認・避難行動要支援者名簿への登録まで、要配慮者に特有の防災準備を専門的にカバーしています。
URLを共有するだけで、ケアマネジャー・家族・近隣支援者と防災準備状況を確認・分担できます。「この項目は誰が担当」と明確にして、漏れのない備えを実現しましょう。