ご家族や大切な方が人生の最終段階を迎えるにあたり、「何を準備すればいいのか」「どんな選択肢があるのか」と不安を感じる方は少なくありません。終末期の準備は、ご本人の意思を尊重し、残された時間を穏やかに過ごすために大切なことです。
厚生労働省は「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」において、ご本人を主体に、ご家族や医療・ケアチームが繰り返し話し合いを行う「ACP(アドバンス・ケア・プランニング)」、愛称「人生会議」の実施を推奨しています。ご本人の意思は時間の経過や病状の変化とともに変わり得るものです。一度話し合ったら終わりではなく、折に触れて何度でも話し合いを重ねることが大切です。
このチェックリストでは、ACP(人生会議)の進め方、事前指示書(リビングウィル)の作成、緩和ケアやホスピスの選択、実務的な準備まで、終末期に向けてやるべきことを整理しています。デリケートなテーマですが、事前に準備を進めておくことで、ご本人もご家族も安心して過ごせる環境を整えることができます。List Withでチェックリストを家族と共有すれば、離れて暮らすご家族とも準備の進捗を確認し合えます。
家族と共有して一緒に準備を進める
ACP(人生会議)を始める
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厚生労働省が推奨する「人生会議」は、ご本人・ご家族・医療ケアチームが今後の医療やケアについて繰り返し話し合う取り組みです。まずは家族で「これからどう過ごしたいか」を話し合いましょう
ご本人の希望・価値観を確認する
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どこで最期を迎えたいか、どんなケアを受けたいか、大切にしていることは何か。ご本人の気持ちを丁寧に聞き取りましょう
延命治療についての希望を確認する
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心肺蘇生・人工呼吸器・人工透析・経管栄養(胃ろう等)など、どの処置を希望するか・しないかをご本人と話し合いましょう
代理意思決定者を決める
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ご本人が意思表示できなくなった場合に、医療やケアの判断を代わりに行う方を決めておきましょう。配偶者・子ども・信頼できる方から選べます
事前指示書(リビングウィル)を作成する
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話し合った内容を文書にまとめます。延命治療の希望・緩和ケアの希望・代理判断者などを記載します。日本では法的拘束力はありませんが、医療チームが判断する際の重要な手がかりになります
事前指示書を定期的に見直す
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ご本人の意思は時間の経過や病状の変化とともに変わり得ます。誕生日や記念日など折に触れて見直し、必要に応じて書き直しましょう。何度でも更新できます
事前指示書の内容をかかりつけ医と共有する
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作成した事前指示書をかかりつけ医に持参し、内容を一緒に確認しましょう。医療チームと方針を共有しておくことが大切です
主治医に今後の見通しを相談する
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病状の見通し・治療の選択肢・緩和ケアへの移行時期などについて、主治医に率直に相談しましょう
緩和ケアの選択肢を調べる
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緩和ケアは痛みや苦痛を和らげるケアです。病院の緩和ケア外来・緩和ケア病棟・在宅緩和ケアなど、利用できる選択肢を確認しましょう
最期を過ごす場所を検討する
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自宅(在宅看取り)、ホスピス・緩和ケア病棟、介護施設など、ご本人の希望と家族の状況を踏まえて検討しましょう
在宅看取りの体制を確認する
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在宅での看取りには24時間対応可能な訪問診療や訪問看護の体制が必要です。在宅医療の充実度は地域差が大きいため、早めに確認しましょう
訪問診療・訪問看護・介護保険サービスの利用が必要です。地域包括支援センターに相談し、体制を整えましょう
ホスピス・緩和ケア病棟を調べる
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ホスピス・緩和ケア病棟は待機期間が長い場合があるため、検討する場合は早めに情報収集を始めましょう
施設の見学や入所条件の確認を行いましょう。主治医からの紹介状が必要です
医療費・介護費の負担を確認する
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医療保険・介護保険の適用範囲や高額療養費制度を確認しましょう。在宅の場合は訪問診療・訪問看護に医療保険が適用されます。詳しくはお住まいの市区町村にご確認ください
重要書類の保管場所を整理・共有する
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保険証・年金手帳・預金通帳・不動産関連書類・保険証券・遺言書などの保管場所を家族と共有しておきましょう
金融口座・各種契約の情報を整理する
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銀行口座・クレジットカード・保険・サブスクリプションなどの情報を一覧にまとめておくと、万一の際の手続きがスムーズになります
遺言書・相続の準備状況を確認する
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遺言書の作成状況や相続に関する希望を確認しておきましょう。必要に応じて専門家(弁護士・司法書士)への相談も検討してください
葬儀・お別れの希望を聞いておく
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葬儀の形式・規模、呼んでほしい人、お別れの形についてご本人の希望を確認しておきましょう。無理に聞く必要はなく、自然な流れの中で話し合えるとよいでしょう
心のケア・スピリチュアルケアを検討する
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宗教的なケア、心理カウンセリング、傾聴ボランティアなど、ご本人の心の安らぎにつながるサポートを検討しましょう。緩和ケアチームに相談することもできます
ご本人との大切な時間を過ごす
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会いたい人に会う、思い出の場所を訪れる、感謝の気持ちを伝えるなど、ご本人が望む時間を一緒に過ごしましょう
家族のグリーフケア(悲嘆ケア)を知っておく
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大切な方を見送った後の悲しみは自然なことです。医療機関のグリーフケア外来、自治体の相談窓口、遺族会など、支えになる場があることを知っておきましょう
家族で看取りの方針を話し合う
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ご本人の希望を踏まえ、家族全員で看取りの方針・役割分担・費用負担について話し合いましょう。一度で結論を出す必要はありません
家族の役割分担を決める
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主たる介護者・付き添い・事務手続き・連絡係など、家族それぞれが担う役割を決めておきましょう
緊急連絡先を家族で共有する
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主治医・訪問看護ステーション・ケアマネジャー・家族の連絡先を一覧にして共有しましょう。夜間や休日の連絡先も確認しておくと安心です
主たる介護者のケアを考える
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看取りの過程で主たる介護者には大きな負担がかかります。レスパイトケアの活用や、他の家族による交代を計画しましょう
看取り・終末期ケアに向けた準備事項を確認します
チェックリストを家族と共有し、話し合いのきっかけにします
無理のないペースで、できる項目から進めていきます
完了した項目をチェックして、準備状況を家族で把握します
ACP(アドバンス・ケア・プランニング)は、厚生労働省が「人生会議」の愛称で普及を進めている取り組みです。将来の医療やケアについて、ご本人を主体に、ご家族や医療・ケアチームが繰り返し話し合いを行い、ご本人の意思決定を支援します。特別な手続きは不要で、「これからどう過ごしたいか」「大切にしていることは何か」といった会話から始められます。厚生労働省の「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」も参考になります。
日本では現在、事前指示書(リビングウィル)の法的効力を保証する法律はありません。しかし、厚生労働省や日本医師会のガイドラインでは、ご本人の意思を尊重した医療・ケアの提供が求められており、事前指示書は医療チームが判断する際の重要な手がかりになります。ガイドラインに沿って延命治療の差し控えや中止を行い、医療従事者が罰せられた事例はありません。作成後はかかりつけ医と内容を共有し、定期的に見直すことが大切です。
在宅での看取りでは、訪問診療(医師の定期訪問)、訪問看護(看護師によるケア)、介護保険サービス(訪問介護・福祉用具等)を利用できます。24時間対応の訪問診療や訪問看護ステーションもあります。医療保険が適用されるため高額療養費制度も利用でき、費用負担を抑えることが可能です。まずは地域包括支援センターやかかりつけ医に相談しましょう。
緩和ケアは、痛みや苦痛を和らげるためのケア全般を指し、病気の治療と並行して早い段階から受けることができます。ホスピスは、主に人生の最終段階にある方が手厚い緩和ケアを受けながら穏やかに過ごすための施設や理念を指します。緩和ケアは病院の外来・入院、在宅など様々な場で受けられます。どの選択肢がご本人に合っているか、主治医や緩和ケアチームに相談しましょう。
ご家族の間で意見が異なることは自然なことです。大切なのは、ご本人の希望を中心に据えて話し合うことです。厚生労働省のガイドラインでも、医療・ケアチームを交えた話し合いが推奨されています。ケアマネジャーや医療ソーシャルワーカーに相談することで、第三者の立場からサポートを受けることもできます。一度で結論を出す必要はなく、時間をかけて繰り返し話し合いましょう。
大切な方を見送った後に深い悲しみを感じることは自然な反応です。無理に早く立ち直ろうとする必要はありません。医療機関のグリーフケア外来、自治体の相談窓口、遺族会・自助グループなど、悲嘆に寄り添う支援の場があります。看取りの前からこうした支援の存在を知っておくと、いざというときの助けになります。
デリケートなテーマだからこそ、チェックリストがあることで「何を話し合えばいいか」が明確になります。離れて暮らすご家族とも共有しながら、少しずつ準備を進められます。
医療の希望確認から書類の整理、心のケアまで、多岐にわたる準備事項をカテゴリ別に整理。大切なことを見落とさずに進められます。
スマホからいつでもリストを確認できるので、病院での相談時や家族との電話中にも活用できます。完了した項目はその場でチェックして進捗を共有できます。